手掌多汗症の病態とその原因

手汗のことを、医学的には「手掌多汗症」と呼びます。多汗症の中ではそこまで目立たない印象もありますが、しかし手汗の悩みを抱えている本人としては、何よりも煩わしく感じられる症状です。

 

手掌多汗症の原因について

手掌多汗症の原因は、未だ明確になっていません。ただ、発汗作用は交感神経系からの信号によって起こるという性質から、手掌多汗症の原因も交感神経系の何らかのトラブルによるものと考えられています。一般的に、過度なストレスや不安が手掌多汗症を発症するトリガーとなるとも言われます。

 

また、手掌多汗症のようにメンタルの影響による発汗作用は、精神性発汗と呼ばれ、手掌多汗症は精神性発汗の最もシンボリックな症状といえます。

 

 

手掌多汗症は3レベルに分類される

手掌多汗症は、その症状の重度によって3レベルに分類されます。レベル2、3は医療機関での治療が推奨されるレベルです。もちろんレベル1で治療することはできないというものでもありませんので、悩みが大きい人はレベルの多少にかかわらず、医療機関で相談してください。

 

具体的には以下のように分けられます。

 

レベル1:手が頻繁に汗で湿り、光によって汗が認識できる。

 

レベル2:手が濡れていることが一目瞭然、目視で汗を確認できる。

 

レベル3:レベル2以上に盛んに水滴が生じ、作業中汗が滴り落ちることも多い。

 

気温や湿度、体調など個人差によって多少評価の度合いが異なりますが、上記の症状が頻繁に起こるようであれば、手掌多汗症と考えるべきでしょう。

 

 

手掌多汗症で困るシーン

手掌多汗症による物理的な弊害もあります。たとえば、手が滑りやすく、物を落としやすいとか、自分が何かにつかまろうとしたときに滑ってしまい、落下による大けがの原因などにもなります。また、他者と握手をする機会などには、身体的な不快を与えるのではないかという不安が大きくなり、書類が汚れてしまうといった弊害も聞かれます。

 

また、そうしたデメリットを認識することで、ますます不安感が強まり、結果的により多くの汗が手のひらに分泌されるという悪循環が生じやすく、ひどくなると、そのことを気に病んで生活の質を低下させてしまう人も少なくありません。若い世代では、手汗が原因でいじめの標的になることもあると報告されています。

 

そういった意味では、手掌多汗症は「単なる手汗」で片づけることができない重みをはらんだ症状であると言えなくもありません。繰り返しになりますが、やはり手汗が精神的な負荷になるのであれば、早目に医療機関で治療したり専門医のアドバイスを受けたりすることで、後々の大きな失敗を予防できることになりますので、悩みが大きい人は、ガマンせずに病院に行きましょう。

関連ページ

手掌多汗症の治療に方法は?
手汗を確実に止める方法や対策をお伝えします。市販で買える手汗を止める専用のおすすめクリームをランキング形式で紹介します。手汗で悩まれている方は、ぜひチェックしてくださいね。